教授の愛した芸術に花束を心から [少しだけ文化会]
お正月に読んだ本はこちら。
小川洋子の作品は「妊娠カレンダー」と「冷めない紅茶」くらいしか読んだことがないし、
しかも10年も前の話で、はっきりと内容を覚えてないです。
まあ今回はそんな教授よりも作中の博士の方が物覚えが悪くて安心して読めました。
読んだ本を覚えていられる人がうらやましいです・・・。
きれいなところも、そうじゃないところも合わせて、女性が書いた小説だなぁと思いました。
余韻を残し、想像を掻き立てると言う点で文学らしい文学でございました。よしよし。
小川洋子の小説に漂う雰囲気が好きです。
内容は忘れてもね、そういうところは記憶に残るのですよ。特にこの方の作品は。
それからブックオフで下の本を買ってペラペラ抜き読みをしています。
実は、この本はすでに所有していて、しかも読んだ内容を覚えてるんです!
今までもちょこちょこ読んできましたから。
すでに持っている本をナゼ買った?ってことになりますが、今回買ったのは文庫本の初版。
昭和48年11月15日第1刷り発行、講談社文庫。
あんまり初版本などには興味はないのですが、
「今日の芸術」という本のすばらしさと初刷のカバーが好きなので買ったのです。
一番安いコーナーに並べてあったし。
こういうものの価値は、所有する人が価値があると思えば価値があるのです。たぶん。
後から太郎人気が再燃してきて再版されたのが上の写真の文庫です。
こっちはカバーが字だけでしょ?
一方、今回教授が買ったのはカバーが岡本太郎の絵、「顔」なのです。
絶対にそっちの方がいいですよ。間違いなし。
岡本太郎についてはここでは書かないけど、自分にとって「今日の芸術」という本は特別なのです。
ちなみに山田風太郎の忍法帳シリーズ(角川文庫)も佐伯俊夫のカバーが素敵なので、
時々古本屋に立ち寄ってはチェックしています。
こんなのも読みました。こちらも再読。
この本も特別な本です。最初に読んだのは高校時代(ハヤカワ文庫)で、
山口百恵の「蒼い時」に匹敵するくらい強く印象に残っております。
本当に高校時代はヒネくれていましたけど、この本にはすんなりと溶け込むことができました。
手塚治虫の「火の鳥」くらいね。
ハヤカワ文庫、いいよね。
教授さん、こんばんは。
読んだ本の内容がうまく説明できる人ってすごいな、って思ってます。私もすぐ忘れちゃうんですよ。でも再読する楽しみがあるからいいですよね。
「アルジャーノンに花束を」をペーパーバックで読んだのですね。すごい!
確かに何度か(日本語で)読んだのですが、主人公がパンを焼いているシーンだけが頭の中に残ってます。嗚呼。
by Betty-A-Sateau (2007-01-07 00:03)
話題の本で、読んでみたかった本です。どんな「雰囲気」なのか、読んでみたいですね。なんだか、読みたい本がたまっていく...^^
by sakamono (2007-01-07 02:30)
>Betty-A-Sateauさん
忘れますよねー。そうそう再読の楽しみがあるんですよ。そしたら今だからこそ気づけるポイントなんてあったりして。教授はチャーリーがパンの機械に初めて成功するシーンが頭に残っています。
>sakamonoさん
今回の「博士が~」は中篇の部類に入るからすぐに読めますよ。雰囲気って言うのは、穏やかというか・・・そうですね・・・・理科実験室のような感じです。無機質で静粛なムードがあり、でもその中には確実に生き物の棲むにおいがする感じ。
・・・わかりにくいですね。どうぞご一読を。
>ぽんきちさん
はじめまして!ナイスありがとうございます!
by 教授 (2007-01-09 16:55)